テーマは、
「冤罪と復讐」
700ページ以上の長編だけど、あっという間に読み終わった。
ニュースをみて、"容疑者"と報道されている場合に、その人が無罪かもしれない、と考えたことはなかった。
実際に起こってしまうこと。
やっていないのは自分がわかっているはずなのに無理やり自白させられてしまう程に追い詰められた心理状態、世界の全てに絶望した人の最後のエネルギーが復讐に向かう心境は想像してもしきれない。
はずみで道を踏み外してしまったとか、家庭環境に恵まれなかったとかいうこともなく、ただただ真面目に生きている人に降りかかる無実の罪という重圧。だからこそ恐ろしく感じた。
正義とは
真実とは
家族とは
信じるとは
普段の生活では省みることがあまりない、それでいて人生や社会に重要な事柄について考えさせられる本でした。